クール気取りの主人公に、一風代わったクラスメートの男の子。
クラスで余り者の2人が不思議な関係を紡いでいく。
まあはっきり言ってしまえば、ストーリーはあってないようなもので^−^
でも心理描写はとても細かい。
「ああ、こういう気持ちになったなった」とか
「わかるー」と同感できる部分が随所にある。
ストーリーが希薄だけど心理描写は丁寧なので、
ちょうどバランスがとれて心地いい読み応えだ。
気だるげに見せるためにプリントをちぎってみせる。
自分もそうだったから、
グループに染まろうとして無理に作り笑いしている人間をすぐ見抜ける。
媚びる先生と甘える生徒を冷めた目でみる。
先生のみみっちい企みに泣きたくなる。
そんな主人公。
でも友人とのつながりを求めてる。
集団の中の孤独を恐れている。
だから「背中を蹴りたく」なるんじゃないかな。
なんとなくわかるな〜。
私はもっと小心者だから、
学生のときは集団の中にいながらにして冷めた目で見てた。
集団の中で緊張してるのに、独りになることを選べなかった。
そしてそんな自分に何の疑問ももたなかった。
ようやく20代を半分くらい過ぎてからかな、とても自然体になれたのは。
でも過去の記憶を忘れたわけではないから、
この女の子のことはとても共感できる。
というわけで、現代の若者の縮図みたいな作品だと思う。
若い人ほど共感できるのかな〜と思います^−^
蹴りたい背中
著者名:綿矢りさ(著)
出版社:河出書房新社
出版年:2003.08
ISBN :4309015700

