映画化で話題にもなりましたね〜。
独身の天才数学博士と、その元に派遣されたシングルマザーの家政婦、
そして彼女の10歳になる息子。
博士には過去の事故が原因で、80分しか記憶が持たないという障害があった・・・
と、現実的な設定と非現実的な設定が同居した作品。
過去の思い出を記憶しておけない博士の悲しさと絶望感、
そしてその絶望感すら80分で消えてしまう彼を慈悲深く見つめる家政婦。
彼女は、その悲しい感情を彼に極力感じさせないように奔走する。
また、数学にしか興味のない博士と、無垢な存在である家政婦の息子との交流。
最初は雇用契約でめぐり合った3人が、徐々に心の深い部分でつながりあっていく。
時には悲しく、時にはほんわかと。
穏やかな感情が交錯しながら一気に読み進められた作品だった。
読み終わったあとには、愛情のぬくもり、穏やかな時間に対する感謝の心、
とにかく色々な感情が余韻として残る、読了感がほわほわと感じられた。
記憶がなくなるってどういうことだろう・・とふと考える。
博士は毎日毎日、1から人間関係を築き、
1から日常を確かめるところから始めなければならない。
それは本当に重労働だと思う。
逆に考えると、
自分は昨日まで築いたことすべての上に立って今日を生きているということ。
人間は誰しも忘れたい過去がある。
その過去を時々思い出しては、やりきれない思いに駆られる。
でも同時に忘れたくない思い出もある。
そんな思い出を振り返って、幸せな気持ちに浸る。
どちらも自分自身の築いた足跡に違いない。
足跡があるからこそ今の自分があるし、それを忘れちゃいけない。
心穏やかになりたいときは手にとって読み直したい本です。
本当にオススメ!
博士の愛した数式
著者名:小川洋子(著)
出版社:新潮社
出版年:2003.08
ISBN :410401303X


本当に、これは穏やかで優しくなれそうな作品ですよね。(^^)
映画はまだ観ておりませんので今度レンタルして見て見ようと思います。
2006年邦画ベスト2に選ばれていましたね♪
コメントありがとうございます^−^
私も癒しの1冊です。
文庫が出る前に図書館で借りて読んだんですが、
ぜひ文庫も買って手元に置いておこうと思います。
>我楽さん
コメントありがとうございます^−^
静かな時間を求めるにはぴったりの本ですよね〜
>yukariさん
コメント&TBありがとうございます^−^
映画は原作よりはっきりした感じですが、
これはまたこれでいいですよ〜。
寺尾聰がぴったりです♪