2007年01月30日

水谷修 「こどもたちへ−夜回り先生からのメッセージ」

「夜回り先生」水谷修さんのメッセージ集。


水谷さんのことを扱う番組は、事前にわかれば必ず見るようにしている。
「まず実践、まず行動」という教育者としてのスタイルは、本当に尊敬する。


知っている人も多いと思うけど、
水谷修さんは昼は高校の教師として勤め、夜は街じゅうを歩き回り、
孤独を恐れてさまよう若者たち、
薬物依存に走る若者たちの話に耳を傾けつづけている人だ。
(最近高校は退職したそうです)
インターネットや電話でも悩みを聞き返事を返し、
全国津々浦々で講演会を開いて若者とその親に語りかけ、
睡眠時間3、4時間というハードスケジュールで日々人のために尽くしている人。



今、何か悩みを抱えている人にとってはバイブルとなり得る言葉が
この本にちりばめられている。
悩んで答えを出せないとき、
自己嫌悪に陥っているとき、
この本はポンと背中を押してくれる。


「過去の自分を許そう」
「明日に向けて一歩踏み出してごらん」
「人に優しさを配れば、必ず自分に返ってくるよ」


こういう言葉って、ただ言うだけじゃ何の説得力もないんだろうけど、
誰かの心の叫びのために自らの命まで削って奔走する水谷さんだからこそ
ものすごい大きな説得力が生まれてるんだと思う。


人間きっかけが大事ってよく言うけど、
少しでいいから助走をつけられれば曲がりなりにも前に進むものだ。
「どっちの方向に進むんだろう・・・」といくら頭で考えたって、
実際前に進めるわけじゃない。
でも一歩でも踏み出せば、必ず次の一歩も前へ出る。
そのきっかけを人からもらって後は自分で進んでごらん、
と水谷さんは本で語りかけている。


外部の働きかけがきっかけで、自分の力で立ち上がる。
これが大事なんだよね。


この本でもっともお気に入りの一節。

可能性を求めるのは無駄です。
可能性は、
ただ生きていく中で、結果として生まれるものです。
求めるものではありません。
今、明日のためにできることを、少しずつやりましょう。
少しずつ成長しましょう。
その積み重ねこそが、君に与えられた可能性です。



そしてこうも言う。


悩みは自分へのこだわりから生まれるもの。
自分のことだけを考えるのをやめて、
人に優しくしましょう。
生きる力とは、自分の優しさが他人の優しさになって
自分に跳ね返ってくるときに、
初めて湧いてくるものです。


こどもたちへ

著者名:水谷修(著)
出版社:サンクチュアリパブリッシング
出版年:2005.09
ISBN :9784861130069

posted by izura at 22:05| Comment(0) | TrackBack(1) | 作者−ま行

2007年01月26日

堀田あけみ 「愛をする人」

何となくタイトルが気に入って古本屋で100円で購入した本。
作家の堀田あけみさんは、25年前に「アイコ16歳」で文藝賞を取った作家だ。


東京で再会した悠子と一希。
8年前大学生だった一希は、当時高校1年生の悠子の家庭教師だった。
優子という彼女がいる29歳の一希が、二人のユウコの間で心揺れる。
恋人のいる人をずっと思いつづけてきた悠子は、愛人になる道を選んだ。
というストーリー。


で、感想ですが。

堀田あけみさんファンの人ごめんなさい。



正直、途中で読むのやめようと思った本でした(−−)
なぜかというと、登場人物の誰にもまったく共感できないんだもの!


あ、今回は珍しく、ネタばれありありです。
(もう10年以上も前の小説だからいいよね^−^)


そもそもね、なんか気持ちがきれい過ぎると思う。
まあ悠子の方は百歩譲って良しとしましょう。
高校生のころから思いつづけてきた人なんだから。
自分の複雑な家庭環境を知っていて、唯一自分の気持ちを見せられる人なんだから。

でもね、一希はどうでしょうか。
悠子に惹かれるのは良し(倫理的には良しではないけど)としても、
恋人を取るか切るかについてはもっとドロドロした感情があるのが
普通じゃないんだろうか。
もっと打算とか保身とかがあるもんなんじゃないだろうか。


何が一番共感できないかというと、
一希が恋人の優子とはまったく別れる気がないということと(悩む様子すらない)、
悠子との関係を「純粋なものなのだ」と断言してることだ。
ちゃっかり手出してるくせに。
「けっ」と言いたくなるくらい卑怯な男だこと(−−)


で、「純粋」だという二人の関係も、私は腑に落ちない。
悠子にしてみれば、自分の心の闇を一希に打ち明けられるわけだから、
一希を必要とするのもわかる。
(とはいえ、悠子は一希の前に婚約者がいて、婚約破棄された過去をもつのだが、
それを「自分が一希を忘れられないまま婚約したんだからその罰だ」と言い、
一希の二番目の女になることを
元婚約者にした仕打ちの罪滅ぼしだと考える悠子の考え方も
なんだかイラつくけど(−−;;))


一希はどうかというと、そんな悠子の悩みを聞いて「あげる」という態度なのだ。
しかも、
「俺にはいつでも言っていいんだよ」「俺の前では強がるな」みたいな
男らしい態度をとっておきながら、
自分はちゃっかり彼女とデートしてるんだから、
それを「優しさ」っていうのか?とはなはだ疑問。


しかもそんな一希を「優しい人」って言っちゃう悠子もどうかと・・・。
彼女に嫉妬しながら、一希が彼女と別れるのは彼女を不幸にすることになるから、
と言って自分は愛人になっちゃうのだ。
なんていうか・・・・。それは違うんじゃないですか?と激しく問いたい。


というわけで、小説にこんなにグチグチ言うのも自分でどうかと思うんですが^^;;
我慢して最後まで読んだ分、言わせてくださいな♪


あ、そういえば、最後で唯一共感できる部分が。
一希が初めてこの言葉を言う。
「俺は、卑怯だ。」


そう、あなたは卑怯です!

愛をする人

著者名:堀田あけみ(著)
出版社:角川書店
出版年:1992.11
ISBN :9784041852019

posted by izura at 21:16| Comment(0) | TrackBack(0) | 作者−は行

2007年01月04日

FugaFugaLab.編 「ブッシュ妄言録2」

今日も図書館に行ったので、
お弁当の友に「ブッシュ妄言録2」を読みました。
やはりこういう続編ものは、1よりもインパクトに欠けがちだけど、
この本もまた例外ではなく・・・。
でもそれなりに楽しめました^−^

1が「おバカなブッシュ」なら、2は「危険なブッシュ」。
「こいつがアメリカの大統領だなんて!」と危機感を持つのは、
2の方が強いですな。


というわけで、今日は「笑うに笑えないジョージの妄言」特集!(−−)

8歳の子どもに
「9.11の、ビルに飛行機が突っ込む映像を見た最初の感想は?」と聞かれ、
「へたなパイロットがいたもんだ」


国連のイラク査察について
「ゲームは終わった」
(やはり争いはゲーム感覚で扱っているらしい)


何かの会合で
「キム・ジョンイルはピグミーだ!」
(ピグミー族のみなさんに失礼だわ)


難病の息子の治療が保険適用外だと訴える母親に対し、
「魔法の杖があればいいのにね」
(どんななぐさめの言葉より残酷じゃない?)


・・・・・こんなんで大統領が務まるって、
ある意味すごい国だぞアメリカ!

そういえば、今回のシリーズでは、キム・ジョンイル(ジョンちゃん)や
小泉さんの妄言も少し入っている。
っていうか、小泉さんの妄言録も作れるんじゃない?
「人生いろいろ」「公約を守れないなどたいしたことじゃない」とかね。


ところで、ジョージはこんなことも言っている。
「私は指揮官なんだ。何かいう度に説明する必要なんてない。」
あら奇遇!うちの前首相様と同じ考え方じゃございませんの ̄▽ ̄


最後に、子どもにテレビの暴力的シーンを見せたくない、という親御さんに、
ブッシュ大統領様よりメッセージがございます♪

「『切』スイッチを入れればいい。」

お後がよろしいようで ̄ー ̄




ブッシュ妄言録

著者名:ブッシュ(著)
フガフガ・ラボ(編集)
村井理子(訳)
出版社:ぺんぎん書房
出版年:2003.06
ISBN :4901978047

posted by izura at 14:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 作者−団体