2006年09月28日

赤川次郎 「死者の学園祭」

赤川次郎を年代の古いものから読むことにしたので、
まずはこの作品「死者の学園祭」。
最近フカキョンで映画にもなったよね。
コミック版も読んだことあるし、結構有名な作品だと思うんだけど
初版は昭和52年、っていうんだからかれこれ30年前だー ̄□ ̄
オドロキです。
タイトルは結構好きな感じです。


学園で次々起こる女子生徒のナゾの死に、
同じ学校の女子高生が推理しながら真実に迫るというお話。


ストーリー自体は学園に盗品オークションを絡めてきたり、
黒幕が意外な人物だったり、とそれなりにおもしろいんだけど
(私はオチを知っていたのでなんとも言えませんが)
まずギャップを感じたのがやはり時代背景。
だって30年前だもんね。
携帯もないから家の電話だし、したがってよくすれ違いも起こる。

そして何より違いを感じたのは、登場する女子高生の言葉遣い!

「何やってるのかしら?」
「もっと近くに行ってみましょうよ」

これが昭和52年当時の女子高生の会話です^−^

この原作を読んだのは初めてだったけど、
高校で大人気の先生が女子高生と「清らかな交際」をしていたり
大学生と高校生が婚約しちゃったり
学校がとんでもない目的で設立されたことがわかったり、
となんとも突っ込みどころ満載でした。

これを当時何の違和感もなく読んでたのか・・・。
時代の流れは大きいものですね〜


死者の学園祭

著者名:赤川次郎(著)
出版社:角川書店
出版年:1983.01
ISBN :4041497108

posted by izura at 14:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 作者−あ行

船山馨 「お登勢」

邦画「北の零年」の原点とも言うべき作品。
数年前に、NHKで沢口靖子の主演でドラマ化もされた。


主人公はもちろん「お登勢」。
江戸幕末の混乱期に藩士の家に仕えていた奉公人「お登勢」が、
初恋の若い藩士との身分違いの恋に悩みながらも信念をもって力強く生き、
明治維新後は北海道に渡って開拓に苦労しながらも強く生きていく、
というストーリー。


私はそのドラマを先に見たんだけど、
ストーリーもおもしろい、ユーモアも随所にあり、
幕末の混乱期(新撰組や倒幕運動の流れも描かれている)もわかり、
色恋もあり、最後はとても頼もしい終わり方だった。


で、さっそく原作が読みたくなり、分厚い本にもめげず読んだ。
・・・ラストがドラマと違う!
ドラマには続きがあったのです。


原作もとても読みやすい文体で、
時代小説が大の苦手な私でも一気に読み進んだ。

やはり輝いているのは、けなげに愛に生き、
時代にもまれながら決してくじけず動乱期を生きた「お登勢」。

もう1人、この作品には力強い女性が描かれている。
それはお登勢が仕えていた藩士の娘、志津。
志津は、お登勢の初恋の相手の藩士と一度結婚するが、時代の流れで離婚、
その後明治新政府で頭角を現すだろう期待株の華族と再婚する。

女が1人で生きられない時代に、
自分で夫を選びつつ自分の生き方をしていくという強い女性だ。


この2人が対照的なラストを迎える。


後半は開拓移民として渡った北海道・静内町での暮らしが描かれている。
平民に降下した元藩士である初恋の人と結婚したお登勢は、
彼とともに未開の大地に足を踏み入れ、開墾に明け暮れる。

私は北海道出身なので、開拓の様子は感慨もひとしおだった。

ラストはとても悲しい。
でも悲しさの中にお登勢の強さがまたも光る終わり方だった。
でも正直、「原作読まなきゃよかった・・・」と思わせるほどのドラマとは
真逆のラストでした^−^;;

お登勢 改版

著者名:船山馨(著)
出版社:角川書店
出版年:2001.05
ISBN :404129701X

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2006年09月21日

鈴木光司 「リング」

言わずと知れた、大ブームを巻き起こしたシリーズの第1巻目。
「リング」「らせん」「ループ」と続き、
映画はアメリカリメイクもされましたね^−^


私は原作→映画(真田広之、松嶋菜々子出演)の順で見たんだけど、
この本はもう恐ろしいのなんのって!
本を読んで背筋がぞぞぞーっとしたのは、今のところこの作品です(−−)


特に、主人公の記者が入手したビデオの内容を描写している場面は、
一気に虫が数十匹背中を駆け上がった。
読みながら想像力をフル回転させてしまう。
映画の同じ場面を見たらかえって興ざめしてしまったほど、
本の方が数十倍恐ろしいと私は思う。


もう一つ、この作品のおもしろさは「ホラーミステリー」であるということ。
たたりだとか呪いだとかが出てくるあたりはホラーだけど、
自分にかかった呪いのタイムリミットが近づきつつある中、
ビデオの正体を必死で暴こうとする様子は、ミステリーさながら。
だんだん手がかりがつかめていく様もおもしろい。


映画しか見たことない、という人はぜひご一読を♪
続編の「らせん」をいち早く見たくなる傑作だと思う。


リング

著者名:鈴木光司(著)
出版社:角川書店
出版年:1993.04
ISBN :4041880017

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2006年09月19日

乃南アサ 「鍵」

登場してくるのは両親を亡くし、
まじめな姉、何を考えているかよくわからない兄と暮らす、
耳に障害がある高校生・麻里子。
同級生の友人、刑事をしている兄の友人も登場する。


麻里子のカバンにある日1つの鍵が入っていた。
この鍵をめぐって殺人事件にまで発展していくんだけど、
事件の進展と共に麻里子は家族や周囲の人々との関係に悩み、
事件の解決と共に心を通じ合わせていく。


これはあくまで私の主観だけど、乃南さんの特徴は、
ミステリーでありながら登場人物の人間模様が繊細に書かれていることかなと思う。
要するに1冊で2度オトクな作品♪
ミステリーは展開が最後まで読めず、麻里子の家族、友人との関係も気になる。


不器用ながらも妹麻里子を見つめる兄・俊太郎のようなお兄ちゃん、いいわ〜^^
世の父親は、思春期の女の子をこのように見てるのかな?と
想像してしまった。





著者名:乃南アサ(著)
出版社:講談社
出版年:1996.12
ISBN :406263435X

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2006年09月18日

高瀬真尚 「よい国」

私はとにかく旅行が好きなので、世界の国々の地理の違いや文化の違いにも興味がある。
そんな私の好奇心を軽くくすぐってくれたのが、この本です^−^


各国の変わった風習を少しずつ取り上げているので、とても軽い気持ちで読める。
葬式制度、結婚制度、裁判制度、法律からポルノ規制、ドラッグに至るまで、
項目ごとにまとめてあるのもGOOD!


特におもしろかったのは、結婚制度だった。
日本では夫婦別姓問題が取りざたされているが、外国ではけっこう別姓が進んでいる。
最初から「入籍」という制度がない国もあるし、
全く別の姓を作っても二人の姓をくっつけてもいいという国もある。
でもそこには昔から各国に存在する「家」「家族」という概念に大きく拠る部分があるので、
なかなか「外国の制度を取り入れよう」ともならないのかもしれない。


また、結婚後一定期間は「結婚猶予期間」がある国もあるらしい。
つまり、結婚して「やっぱり失敗した!」という場合、
一定期間の間なら(確か1,2ヶ月間だったと記憶している)離婚しても、
いわゆる「バツ1」にならないんだって。
戸籍に結婚したという形跡が残らないらしいんです。


ちょっとした制度の違いから、その国の風習や宗教、人生観などがうかがえる。
「常識」とは何か、とちょっと考えてしまう一冊。
それにしても、世界は広い!


よい国

著者名:高瀬真尚(著)
出版社:イースト・プレス
出版年:1996.04
ISBN :4872570731

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小川洋子 「博士の愛した数式」

芥川賞作家小川洋子さんの作品。受賞作ではありません。
映画化で話題にもなりましたね〜。


独身の天才数学博士と、その元に派遣されたシングルマザーの家政婦、
そして彼女の10歳になる息子。
博士には過去の事故が原因で、80分しか記憶が持たないという障害があった・・・
と、現実的な設定と非現実的な設定が同居した作品。


過去の思い出を記憶しておけない博士の悲しさと絶望感、
そしてその絶望感すら80分で消えてしまう彼を慈悲深く見つめる家政婦。
彼女は、その悲しい感情を彼に極力感じさせないように奔走する。
また、数学にしか興味のない博士と、無垢な存在である家政婦の息子との交流。
最初は雇用契約でめぐり合った3人が、徐々に心の深い部分でつながりあっていく。


時には悲しく、時にはほんわかと。
穏やかな感情が交錯しながら一気に読み進められた作品だった。
読み終わったあとには、愛情のぬくもり、穏やかな時間に対する感謝の心、
とにかく色々な感情が余韻として残る、読了感がほわほわと感じられた。


記憶がなくなるってどういうことだろう・・とふと考える。
博士は毎日毎日、1から人間関係を築き、
1から日常を確かめるところから始めなければならない。
それは本当に重労働だと思う。

逆に考えると、
自分は昨日まで築いたことすべての上に立って今日を生きているということ。


人間は誰しも忘れたい過去がある。
その過去を時々思い出しては、やりきれない思いに駆られる。
でも同時に忘れたくない思い出もある。
そんな思い出を振り返って、幸せな気持ちに浸る。
どちらも自分自身の築いた足跡に違いない。
足跡があるからこそ今の自分があるし、それを忘れちゃいけない。


心穏やかになりたいときは手にとって読み直したい本です。
本当にオススメ!

博士の愛した数式

著者名:小川洋子(著)
出版社:新潮社
出版年:2003.08
ISBN :410401303X

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2006年09月17日

村上春樹 「風の歌を聴け」

登場人物に熱い人は誰一人出てこない。
みんなどこかドライで、どこか無気力で。
人を好きになるとか、誰かと寝るとか、友情とか、
そういうことも取るに足りないことのように思えてくる。

特に主人公はつかみどころがない。
でもつかみどころがないところが周囲の人々の心をつかみ、
みんな吸い寄せられるように彼との関係を作っているようだ。
こうして淡々と主人公29歳の夏は過ぎていく。


ところで、どの作品でもそうなのだが、村上春樹さんの発想力には脱帽する。

「離婚した女の人とこれまでに話したことある?」

「いいえ、でも神経痛の牛には会ったことがある」



「ねえ、女って一体何を食って生きてるんだと思う?」

「靴の底」


といった感じ。
彼の作品を読むときはこんな春樹ワールドにどっぷりつかってしまう。

この作品の舞台は1970年代。
70,80年代をよく知る人は、
私なんかよりずっと深くこの作品を感じることができるのかなーと
ちょっぴりうらやましくなってしまう。

うーん、こういう作品は感想を書きづらいなあ・・・(−−)
でもこういう世界はなかなか村上春樹以外では味わえないものだと思う。

風の歌を聴け

著者名:村上春樹(著)
出版社:講談社
出版年:1982.07
ISBN :4061317776

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山田悠介 「Aコース」

1時間あれば読めちゃう、お手軽な本です。


ひまな高校生5人組が、ゲームセンターの新アトラクション「バーチャワールド」に挑む。
意識だけが炎に包まれた病院の世界に飛び、ここから脱出するというゲーム。
意識だけとはいっても、リアルに動くこともできるし、熱さも痛みも感じる。
敵の手を逃れながら、5人は脱出できるのか・・・というストーリー。





文庫の帯には「炎の病院でバトルロワイヤル!」と書いてあったが、まさしくそんな感じ。

感想を言うと・・・・うーん・・・・という感じ^^;;
ドキドキハラハラする状況設定ではあるんだけど、ラストが消化不良なのは私だけ?
もうちょっと、「なぜ病院か?」のメッセージ性を入れたらもっとおもしろいんだけどなあ。
本性をむき出しにした5人を最後まで丁寧に書いてほしかったなあ。

Aコース

著者名:山田悠介(著)
出版社:幻冬舎
出版年:2004.10
ISBN :4344405803

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2006年09月16日

山本文緒 「ブラックティー」

短編集です^−^

各短編は、日常の些細な罪を軸に書かれている。
物を盗む女、元彼を裏切ってエリートと結婚した女、
彼氏の清潔じゃない部分が許せない女。
薄いのもあるけど、「次はどんな女性が出てくるんだろう?」とページをめくっている間に
あっという間に読み終えてしまった。


私の一番のお気に入りは、芸能人に恋して追っかけを始める母と、それを見つめる娘の話。
最後はほろりと来てしまった。
ちなみに母は夫を捨てて芸能人にほれ込んでしまった理由は
「握手で手を握られたから。」
人って、温かい肌の感触だけで心があったかくなるんだよね〜。

韓流ブームはまだまだ続きそうだけど、
はまっている奥様の中にはこういう心境の人もいるのかな・・・と考えると、
また違った見方でブームを捉えられそう。

ブラック・ティー

著者名:山本文緒(著)
出版社:角川書店
出版年:1997.12
ISBN :4041970040

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2006年09月15日

星新一 「ノックの音が」

この本は15編からなる短編集。

高校生のときに一度読んだんだけど、
朗読ボランティアの読み聞かせに使う短編を探していたときに、
ふと思い出してもう一度読んでみた。

すべての話は、「ノックの音がした。」という一文から始まる。

ノックの音がして入ってくるのは、泥棒、妻、逃亡者、ガールフレンドなどさまざま。
だいたいは非日常的な話なのだが、設定はひとつひとつ違っていて、それぞれ楽しめた。

そういえば、最近「ノック」をして入る家って少なくなったよね^−^

うちはインターホンがついてないので、ドア越しに来客を確かめるんだけど。
セキュリティがしっかりしている家では、夜自動的にライトがついたり、
カメラがついて来客の姿を確認することもできる。

確かに今は何か犯罪に巻き込まれる恐れから、安全な家のほうが安心して暮らせる。
でも、プライバシーがなかった頃、
つまりドアをがらっと開けて「こんにちはー!お邪魔するよー!」と
気軽に家に遊びに行けるような雰囲気がやたらとうらやましく感じる。
まだ田舎のほうにはこんな雰囲気が残っているのかな。

・・・・なんか乾いていて寂しい世界だよね、日本の都会って。

ノックの音が

著者名:星新一(著)
出版社:新潮社
出版年:1985.09
ISBN :4101098336

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2006年09月13日

東野圭吾「卒業〜雪月花殺人ゲーム〜」

大学4年生の男女仲良し7人組。
それぞれが進路や恋愛に悩む中、
そのうちの1人の女性が密室になっていた自宅で殺害される。
そのナゾを解明しようとする仲間の一人、恭一郎らだが
第二の殺人が起こってしまう。






結構前の作品みたいですね。
もう20年も前のみたい。
表紙の絵にもなんとなく時代の流れが・・・^−^;;


大学生7人組、というと
だいぶ前に鈴木保奈美や唐沢寿明らが出ていたドラマを思い出してしまいましたが、
関係としてはそんな感じです。
7人の中でカップルが出来上ってたり、片思いのコが中にいたり・・・と
「青春」という言葉がぴったりのシチュエーションなんだけど
そんな中で殺人が。


まず第一の殺人は女子寮の自室で密室という状況なんだけど
これはトリックとしてはなんとなく予想できたかな。
女子寮で男子禁制となると、
裏口にちょっとした細工を施して男の人を招きいれる・・・
なんてこと考え付きそうだもんね(笑)


第二の殺人はちょっと複雑なトリックで、
東野さんはよく考え付いたわあ、と感心してしまう。
お茶会で行われた「雪月花」という
ちょっとしたゲームみたいなものの途中で殺人が発生。
つまり誰がお茶を点て、誰がそのお茶を飲むかわからない中で、
1人の女性がみんなの目の前で殺されてしまう。
無差別なのか特定殺人なのかさえわからず、
さらに第1の殺人との関連性もナゾのまま。
ナゾはナゾを呼びます。


ただ、このトリック、後で解説編が出てきて図入りで説明されてるんだけど、
読む気にならなかった^−^;;
あまりにも複雑すぎるんですよね〜。
なんたって図にして見開き2ページを費やしてるし。
「ようするに、犯人は被害者にターゲットを絞って殺せたわけね」という結論だけを得て
先に進んでしまいました。


犯人は前半でちょっとおかしな反応を見せた「あの人」でした。
あの反応は不自然だわ・・・と思ったら、ビンゴでしたよ♪


主人公で探偵役の恭一郎はナイスガイです。
あまりにも爽やか過ぎて、この人が実は犯人じゃないか・・・
と疑ってかかったんだけど(笑)
恭一郎は最後の最後まで爽やかなまま話は終わります。


で、総合しますと、
東野作品では普通の感じかしら?
でも息もつきたくないほど先を読ませる筆力は顕在ですよ〜
卒業

著者名:東野圭吾(著)
出版社:講談社
出版年:1989.05
ISBN :4061844407

posted by izura at 17:27| Comment(4) | TrackBack(3) | 作者−は行

岡嶋二人「チョコレートゲーム」

作家の近内は妻と一人息子・省吾との3人家族。
その省吾の様子が最近おかしいなと感じていた頃、
省吾の中学校で殺人事件が起きる。
殺人のナゾと省吾の関与を解明しようと決意した矢先に第二、第三の事件が。
息子の名誉回復をかけて、「父親失格」だった近内が事件の解明に乗り出す。





あっという間に読んでしまいました。
ミステリーとしては王道を行くような展開なんだけど、
まったく飽きさせないスピードと新たな展開のテンポ。
素晴らしくよくできたミステリーだと思います。

なぜ殺人が起きたのか?
なぜ級友たちは口をつぐんでいるのか?
チョコレートゲームとは何か?
1つのナゾが解ければ新たなナゾが出てきて・・・と
犯人がわかった後もなお、新たなナゾが飛び出てきておもしろい!

今まで息子に構っていなかった父親が、
突如全身にアザを作り、あからさまに父親に反抗し、
挙句の果てに無断外泊をするようになった息子の変化にとまどいます。
そして自分の慢心からきた息子への態度が取り返しのない事態になってしまう。

そんな自分への痛烈な反省が
事件を解く強い意思に変わっていくんだよね。
その父親としての責任感が最後まで崩れていないところに
この話のもう1つの魅力があると思います。

トリックで魅せるというよりは、
家族愛で魅せるミステリーかな。
愛する息子を最後まで信じた先に待ってるもの。
ラストの犯人と対峙する近内の姿に感じ入りました。
犯人も手段こそ違ったけど、「家族愛」の末の犯行だったんだよね。


ところで岡嶋二人って、本当に「二人」の作家さんなんですねー。
全然知らなかった。
藤子不二雄と同じだね^−^
しかももう解散して、別々の作家活動をなさっているとか。
もっと読みたいな〜。

チョコレートゲーム

著者名:岡嶋二人(著)
出版社:講談社
出版年:1988.07
ISBN :4061842412

posted by izura at 11:51| Comment(2) | TrackBack(1) | 作者−あ行